La Mar




海はもっと暖かな物だと思ってましたの。

広くて、深くて、悲しい事、辛い事も全部包み込んでくれる物だと思ってましたの。



冷たい。それは肌も凍りつきそうな程に冷たい風が頬を撫ぜる。水面をたった今さらってきたそれは、 塩辛くて、一瞬自分の涙かと思った。

泣いているの?

そっと頬に手をあててみる。けれど、冷たく冷え切った指先は、何も感じる事ができなかった。水平線の向こうには、 何時しか何もなくなっていて。それが、安心と、締め付けるような胸の痛みを誘う。

それは罪の意識だとわかっていた。
すべてを捨てたのだから。義務も、誇りも、道徳も。

けれど、自分に比べたら、兄の捨てたものは何倍も大きかったに違いない。その事を考えると、ディアーナは 涙を見せる事ができなかった。

そんな彼女を戒める様に、切りつけるような風が再び吹く。だが、全身に受ける筈のその刃は、ふわりと何かに遮られた。

「。。。。。お兄様。。。。。?」
「違うよ。ディアーナ。」

必然的に口を出たその呼び名を、セイリオスは優しく咎めた。ほんの戸惑いの後、ディアーナは 改めて彼の名を呼ぶ。

「セイル。。。。。怪我は大丈夫ですの??甲板は寒いですわ。お戻りになられて下さいまし。」
「お前が居なくなっていたからね。。。大丈夫だよ。」

そういいながら、毛布越しに小さな躰を包み込んだ。伝わるぬくもりが、狂おしい程に愛しい。

「泣いていたね。」
「。。。!!!そっ。。。そんな事。。。」
「後悔しているのかい?」

セイリオスの投げた問いに、ディアーナは瞳を大きく見開いた。

どうして。。。。どうしてそんな辛い顔をなさいますの??お兄様。

たとえ何を失おうとも、全てを捨てたとしても、たった一人が。。彼さえいてくれれば何もいらないのに。 彼はなんども同じ問いを投げかけた。同じ問いを。もう戻れない事なども知りつつも、問わずには入られないセイリオスの気持ちを、 ディアーナは理解する事ができない。まるで自らを咎めるかのように、傷口を広げるかの様に、その問いを紡ぎだす彼の表情はあまりにも悲しそうで。 後悔しているのは、兄の方ではないのか。。。。とディアーナは思わずにはいられない。

もしも、お兄様が、他の方を愛したのなら、こんなに辛い思いをしなくても済みましたの??

もし、兄が愛したのが、シルフィスか、メイだったら。。。。。きっと笑顔で、幸せに。。。。。クラインで王の座に着いていたことか。 自分さえいなければ。。。。そんな思いが心を支配する。息が。。。。苦しい。


愛してますのに。。。。こんなにも、こんなにも愛してますのに。。。。


彼の笑顔が好きだったと言うのに。。。どうして、病ませてばかりいるのだろう。
けれど、それはセイリオスにとっても同じ事だった。大切な、陽だまりの中で咲いていた花を、無理やり手折ったのは、彼自身。 真実を突きつけ、拒む事ができない様にしたのは、まぎれもない自分。そして、そのために彼女が泣いている事も知っていた。 笑顔で居て欲しかったのに。。。彼女の心を曇らせるのが、自分自身だと言う事は耐えがたい。

でも。。。。

手放してしまうぐらいだったら、それぐらいの苦痛は、甘んじて受けよう。

手放す事など、到底できない。彼も男なのだから。。。。。何処までも優しくはない。クライン始まって依頼、もっとも優れた皇太子などと 持ち上げられようとも。。。。。心の中にあるのは、彼女だけ。胸の中にある、桃色の姫ぎみだけなのだから。抱き締める腕に力を込めると、 ディア-ナが不意に振り向いた。

「お兄様こそ。。。。後悔してませんの?私の所為で。。。。私さえいなければ、お兄様は他の方を愛して、他の方と幸せになれましたのに。。。」

吐き出された言葉は、涙を我慢しようとしているのがひしひしと伝わってきた。

他の者を愛するだと?

そんな事がある訳ない。こんなにも。。。。これほどまでに狂おしい感情は、彼女には解らないのか。 恐らく、ディア-ナが自分を思っている何十倍も、自分はディアーナに溺れている。

「私。。。お兄様を愛しておりますわ。誰よりも、何よりも愛しておりますの。ですから。。。っ。。。お兄様が。。。セイルが、辛い顔をなさるのは いっ。。。や。。。ですの。」

とうとう途切れ途切れの言葉が、消え、彼女の面を、涙が潤した。どれほど風の中に立っていたのか。。。。 その間、ずっと自分の事を考えていてくれたのか。。。。彼女の口びるから紡がれる愛していると言う言葉に、押し寄せる様な激情が、セイリオスを突き立てた。

「お兄様。。。?きゃっ。」

なんだか瞳の色が急に変わった気がして、無意識のうちに恐怖を感じ取ったディアーナは、怪訝そうに尋ねた。。。が、 それは直にセイリオスによって阻止されてしまう。抱えられるようにして抱き上げられ、船の個室へと連れ戻された。

「おにい。。。。さま。。。っ」

半ば乱暴にベットの上に投げ出され、噛み付くような口付けを受ける。こんな事ははじめてだった。そして、やっと唇を解放され、 怯えたような瞳で、見上げたディアーナは、瞳の先にある兄の。。。セイリオスの目の色にぞくりと震えた。
吸い込まれそうな。。。。深い。。。。。深い紫。

「お前は。。。。私が他の者を愛していたらと言ったね。」
「。。。。え?。。は。。。い。。。。ですわ。。。」
「私が、どれほどお前を愛しているか。。。。お前を。。。欲してるのか、知らないんだね。」
「。。。。え??。。。。。。っんんん」


セイリオスの言葉の意味が理解できず、問いを投げかけようと開いた唇は、直に彼のそれによって塞がれた。 唐突の事に、思わず硬く歯を食いしばるディアーナに、彼は衣の上から、双丘に刺激を与える。

「。。。。ふ。。。。っあぁ。。。んっ!!」

体中を駆け抜けた電流に、思わず喘ぎを漏らすディアーナ。その隙に、彼は口内に舌を進入させた。生き物の様に、 動かせ、彼女の唇を貪る。これほどまでの欲情が、自分の中に宿っているとは、セイリオス自身もしらなかった。巧みでいて 激しい口付けに、次第に意識を奪われ、快楽に溺れていくディアーナ。
けれど、セイリオスは彼女が意識を失いかける寸前で、それを放してやる。二人を結びつける銀線がまったりと切れて。朦朧とした意識の中、潤んだディアーナの 瞳にもっと自分を移したくて。彼は、その穢れ無き肌に烙印を刻みつけた。
人目に触れた事もない肌は、少しだけ吸い上げれば、意図も簡単に花が咲く。

「ふあ。。。あぁん。。。っ。。。いや。。。。ですのぉ。。。おにいさま。。。」

既に尋常な意識などない彼女の口から、当然の様に呼びなれた名が出る。それが逆にセイリオスをあおる事になるとは、 解っていたとしても、今のディアーナにはどうしようもないだろう。信じられない程乱暴に衣服を破かれ、股を割られる。

「違うと言っているだろう。。。。?聞き分けのない子にはお仕置きが必要だね。」

そう言うと、セイリオスはディアーナの中心に舌を這わせた。

「っあぁぁ。。。やっ。。。。おにい。。。。ふあぁ。。。。あんっ」

知らず知らずのうちに口を出る喘ぎがディアーナの羞恥を誘う。それを隠すべく、口元に持っていった手を、セイリオスに拒まれ、舐め上げられる。 指に自らの精液が絡まり、ねっとりと潤う。ぞくりと全身に電流が走った。

「。。。っあぁ。。。私。。。変。。ですわっ。。。」
「直に快感になる。。。。綺麗だよ。ディアーナ。。。。お前の。。。全てが欲しい。」

そう言うと、セイリオスは今度はある程度に潤い始めたディアーナの蜜壺に指を這わせた。

「いっ。。。いやぁっ!!!!あっ。。。。あぁぁ!!!」

ディアーナの腰が大きく仰け反る。先ほどよりも格段に激しくなった刺激に、耐えられない快楽に、涙が溢れた。セイリオスはそれを愛おしむ様に 舐め上げる。絶えず悲鳴をあげるディアーナに構わず、残酷なまでに指を動かせ、花弁に守られている中心部を撫で上げる。 その度に、腕の中で泣き続ける少女に溺れて行って。。。。。
止められない。

「ディアーナ。。。。。私を受け入れてくれるかい?」
「んっ。。。。??。。。。勿論ですわ。。。。。セイル。」

彼の言っている事の真意は解らなかったが、ディアーナには拒否する事はできない。それを知っていて直も問うた自分に、少し自嘲めいた 笑みを浮べると、セイリオスは、静かに自らを彼女の中へと沈ませた。

「っあぁ!!!いっ。。。痛いっ。。。。だめっこわれて。。。壊れてしまいますのぉ。。。」

全身を掛けた激しい激痛に、思わず叫びが出る。秘所に突き刺さる異物の熱さに狂ってしまいそうだった。 セイリオスは、小さくキスを繰り返し、頬を撫でてやったりと、なるべく痛みを和らげようとするが、初めてであるディアーナには、気休め程度にしかならない。

「大丈夫。。。もう直痛まなくなるよ。」
「ふぇ。。。。え。。。。」

息も絶え絶えなディアーナに、少し罪悪感を覚えつつも、その涙にぬれる面に誘われるようにして、セイリオスは 腰を動かし始めた。最初はゆっくりと。。。だが、段々と激しくなってくる動きに、ディアーナは完全に理性を奪われる。

「あっ。。。。はぁ。。。はぁ。。。。あぁんっ!!ふぁっ!!いやぁ。。。」
「。。。。っ。。。ディ。。アーナ。。。。」

彼自身を締め付けて止まない少女の蜜壺に、セイリオスにもそろそろ限界が来る。

「ふ。。。。あぁ。。。。。。。っあああああぁぁぁぁ!!!!!!!」
「ディ。。。。。アーナ。。。。。。。」

愛しているよ。

深い眠りにつく寸前に、そう言い交わされた気がした。。


波の音が聞こえるよ。。。。。
何処までも遠く。。。。。。何処までも近く。


そして、少女は海の激しさを知る。

FIN.......



-あとがき-

EDスチルから思い浮かんだものでっす。(爆) あの後絶対やったよなぁ。。。っとEDを見て思ったので。<限りなくふしだらな奴>日増しに殿下が壊れて行っている様な気がする。。。(遠い目)某の書くHシーンって 毎回同じようなのになり易いんですよねー。たまにはパターンでも変えたい所ですが、嫌いな制的描写が多いんですよー。実は。(^^;)<堂々と言うな!>