| 未来 |
「・・・リュート、わたしね、とても重要な問題に気がついたの。」 「えっ・・・な、なに?」 珍しく仕事が休みで、のんびりと朝ごはんを食べていると、事も無げにアクアさんがさらりと そう言った。 アクアさんの言動(って言うか行動もそうだけど)は、予測がつかないからついつい身構えて しまう僕。 「わたしと、リュートが結婚したら、わたしは、アクア・ウィルソンになってしまうのかしら。」 ぶはっ。 コーヒーを飲んでなくて本当に良かった。 「い、いきなり何言い出すの?アクアさんっ!!」 「リュート、顔、あかいよ。どうしたの?」 君の所為だよ、君のっ!まったく大人になっても、君って本当そういう台詞さらりと言っちゃうんだから。 でも、僕だけが動揺してたんじゃ、情けないから、それは口に出さずに、取り合えず一番無難な質問をしてみる事にした。 「な、なんでそれが重要問題なの?」 「だって・・・ウィルソンって・・・・平凡的過ぎ・・・。いがいせいがないわ。」 「うっ・・・キツイ事言うね。傷ついたよ。僕。」 いつもの事だから気にしないけどね。アクアさんが遠慮したらしたで怖いし。 「じゃあアクアさんはどう言う姓をお望みなのかな?」 「そうね・・・のすとらだむすとか・・・・。」 「な、なにそれ?」 「恐怖の、だいまおう。」 「あ、あははは・・・。」 危ない危ない。今一瞬似合うかもとか思っちゃったよ。口に出したら死んでたね。 「で、でもまぁ、今心配しなくてもまだ平気だと思うよ。うん。」 っと言うかこの話題を続けていると段々と悪い方向に傾いて行く気がするんだよね。 「そう・・・リュートは、わたしと、けっこんする気がないのね・・・。」 「え、ちょ、ちょっと待って。」 まずい、傾いてる傾いてる。 「ひどい・・・・わたしは、もてあそばれてたのね。」 「えっ!?ちょっとまって、わっ、アクアさん、ごめんっ!!」 しゅんっと悲しげな表情をするとぽろぽろと真珠の様な涙がアクアさんの瞳から 零れ落ちる。あぁ!!もう!!会わなかった間、嘘泣きに磨きが掛ってるよ。アクアさん。 流石に最近はそれを見破れる様になったけど、解ってても、この顔で泣かれちゃうと、 僕は慌てずには居られないんだ。惚れた弱みって言うのかなぁ。こういうの。 「そうして、ほかの女とのこどもを、わたしに育てさせるつもりなのね。」 「違うからっ!!」 あぁ、もうドンドン傾いて行く!!それにしたって飛躍しすぎだよアクアさん。 「・・・ちがうの?」 「違います。断じて。」 本当な訳ないでしょう。 「リュート、わたしのこと好き?」 また行き成り飛んだなぁ・・・。まぁ、その方が助かるけどね。結局それが聞きたかったのかな? 最初から。 「もちろん好きだよ。」 でなかったら今こうして一緒にはいないよ。 と思っていうと、アクアさんがぽっと頬を赤らめた。大人になってもその表情は やっぱり可愛くて。僕は自然に笑ってしまうんだ。 けど・・・・。 「あ、アクアさん・・??」 近いんだけど。顔が・・・。 「リュート・・・・。」 こ・・・これはもしかして何時ものパターン・・・。(汗) 「・・・キスする。」 「え、ちょっ、ちょっと待って・・・」 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜その頃扉の外にて〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 「な、なんだかリュート様の部屋から物音がっ!!!」 「あら、貴方新入りね?大丈夫大丈夫。どうせ又アクア様がでしょう。」 「ええええっ!!?そ、それってもしやっ!!ってアクア様はアロランディアからの使者なのではっ!? そんな事になったら・・・。」 「いやいや、大丈夫よ。逆だから逆。」 「・・・え゛?」 「節操の危機にあるのはリュート様ですから。」 「・・・・・・・。」 「日常茶飯事なんだから気にしなくても大丈夫よ。ささ、仕事仕事!!」 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 「アクアさん〜〜〜!!!」 人を押し倒すなって何時も言ってるでしょう。 って押し倒されちゃう僕も僕なんだけどね。解ってるんだよ。 でもあの顔で迫られたら振りほどけないと言うか抵抗できないと言うか。 「・・・ごめん、いたかった?リュート。」 「・・・そういう問題じゃないでしょう?」 「じゃあどういう問題?」 ヨハン先生・・・お願いですからもうちょっと男女の機微と言うものを教育して下さい。 内心で涙を流すリュート。ちなみに、ヨハン先生も同じ内容で涙を流していたというのは、 彼には知らない事実である。 「だからね、女の子が男の人を押し倒したりしたらだめでしょう?」 「でも、リュートにしかしないよ?わたし。」 きょとんっと無垢な顔で見下ろしてくるから本当に、困る。っと言うかものすっごく恥かしいんですけど。 アクアさん・・・。けど退けるに退けられないし・・・。 「う・・うーん、でもそれだと、僕が情けないからね。」 「なさけないの?」 「う・・・うん、世間一般にはそう見られちゃうかな。」 時際あんまり考えたくないけど、最近使用人たちの僕を見る目が違う気がするし。 「そうなの・・・リュートはいや?」 「うーん・・・・いやっていうか・・・」 不安そうな顔で(体制上)見下ろしてくるアクアさん。あぁ、もう。本当に可愛いんだから。 「・・・・やっぱりこっちの方が良いからね。」 「あっ・・・。」 体勢を逆転させると、みるみるうちにアクアさんの顔が赤く染まる。自分から攻める時は 大胆なのに、こうなると直に固まってしまう姿がまた愛しくて。 やっぱりアクアさんを大人しくさせるには、この手が一番だよね。 ささやかな抵抗すら可愛くて、拘束するように彼女の体を抱え込むと、僕は彼女に深く口付けた。 「んっ・・・・・・。」 洩れる吐息が煽動的で、理性の壁を崩す。 まぁ、今日は休日だし。 誘った君がいけないんだしね? 「っ・・・はぁぁ・・はぁぁ・・・りゅーと、すとっぷ。いき、できないよ。」 肩で息をするアクアさんを見下ろして、僕はなんとなく意地悪がしたくなって聞いてみた。 「やっぱり、僕の姓はいや?」 きょとんとアクアさんが瞳を丸める。 何時か遠くない未来の話。 |
|---|---|
|
えー、うっかり裏行きそうになりました。ラブラブだって、エロエロじゃないよ
アタクシっ!<超爆>
リュートとダリスで結ばれてからですね。5年ぐらいは経ってるかな?
個人的にリュートがアクアを押し倒すよりはアクアがリュートを押し倒す方が
自然的だと思うのよ。ウン。<超爆>本当は押し倒して終わりだったんですが、それでは
リュートが余りにも情けない+哀れだったので。(爆)
フレーム外から来た方は、こちらからINDEXに行けます |